第225号 小さな庭から夏の恵み

いよいよ今年も本格的な夏がやってきました。

梅雨入り前に、なんとか滑り込みで完成させた我が家の小さな庭の木々は、かなり成長はしたものの、この暑さで少しぐったりしているようにも見えます。

ホースリールに溜まった水は熱湯のように暑く、しばらく水を出して水温が下がったことを確認してから散水しようと手で水を受けるも、冷たい水はいつまで待っても出てくることはなく、途中であきらめて生ぬるい水を庭に撒いています。

1か月前に庭の片隅に植えたバジルが大きく育ちました。
一度、もっと早い時期に植えていたのですが、付いてしまった虫を退治しようと食用酢の原液をスプレーしたら、翌日にバジルはすっかり茶色く枯れて、虫だけが元気に動いているという大失敗を犯しました。気を取り直して、改めて植えたバジル2株はこの暑さで立派な株に成長しました。

ちなみに酢には虫の忌避作用がありますが、水で希釈して使うのが基本中の基本です。
私は希釈するのを面倒に感じたのに加え、大きい虫には酢の濃度が濃い方が効くだろうと安易に考え、勢いで酢の原液を散布したら見事に翌日にバジルは枯死しました。蝉の声をバックに、茶色くしぼんだバジルと元気に動き回る虫を眺めつつ、自分の怠慢を反省したのでした。

さて、その後に成長したバジルは日々の食卓に度々登場するものの、ぐんぐん成長するため需要と供給のバランスが崩れてきたので、いよいよ大収穫をして今日はバジルペーストを作りました。

松の実とオイル、ニンニク、バジルの葉をミキサーにかけるだけ。
粉チーズや塩は料理に使う際に入れるため敢えて加えず、シンプルなジェノベーゼペーストを作ってみました。

パスタはもちろん、茹でたジャガイモや、白身魚、鶏や豚のソテーにも合いそう。
想像するだけでも楽しいし、美味しそうでしょう?
我が家の小さな庭がもたらす、大きな夏の恵み。

収穫物に感謝し、美味しい料理をたくさん食べて、今年も夏も乗り切りたいと思います。

(2023.7.31 こまつ)