日毎に暖かさが増してきて、厚いコートを脱ぎ去ると、心も体も軽くなったような気持ちになります。今までジッとしていた草花も急激に成長し、イキイキしている姿を見るのもまた、楽しい季節です。
そんな私の心に影を落とす唯一の存在が、スギ花粉です。花粉症歴10年以上の私は、先日マスクと眼鏡をして、マフラーをぐるぐる巻きにし、ほぼノーメイク(どうせマスクで見えないので)で生花市場に行ったところ、顔なじみの市場スタッフの人に「徹夜明けの漫画家みたいだね」と言われてしまいました。
鏡に映った自分の姿を見ると、なるほどその通り。その恰好で背中を丸めて歩いていたので、随分と負のエネルギーを周囲に放っていたことでしょう。
今年はこんな自分から脱却しようと、いろいろな対処法を試みています。
まずはきっちりと病院に通うということ。現在、「耳鼻科」「眼科」「内科」「歯科」と、同時に4つの病院に通院しています。もはや内科と歯科は花粉症に関係なく、半ば「やけっぱち」ですが、この際からだの不調を全部治してしまおうと、ちょっと意地になって通院しています。
その他にもコンタクトレンズを使い捨てのものに変える事で症状を軽減させたり、花粉症に効くと言われるヨーグルトを毎日
食べたり、風が出ない(花粉が舞わない)暖房器具を使ったりして、できるだけ快適に生活できるよう試みています。
その甲斐あって、例年に比べ症状は軽く、外出も億劫でなくなりました。
スギ花粉症の人達にとって、スギの存在は厄介なものです。「スギの木なんて切り倒しちゃえばいいのにね」という言葉も耳にします。でもよくよく考えてみれば、スギも私達を困らせようとして花粉を飛ばしているわけではないんですね。「大量生産大量消費」のサイクルの中で、
生育の早いスギの木を無計画に植えてしまったツケが今になって回ってきている訳です。
自然と共存する上で、これから私達は何をすべきか、一度歩みを緩めて真剣に考えなければならない時期に来ている事を、鼻水を啜りながら痛感する日々です。
(2009/3/30 こまつ)