第60号 フランスから学ぶ人生観

2週間ほど前、私はパリのルーブル美術館近くのカフェに座っていました。
真冬のパリはとても寒く、冷えた体を温めようとホットワインを飲みながら、しみじみ思っていました。

息切れしながら、初めて凱旋門の上に登ってみました。

息切れしながら、初めて凱旋門の上に登ってみました。

「何度来ても、やっぱり素敵な場所だ。」

パリ市内の歴史を感じさせる街並みはもちろん、花屋さんの店構えも、街ゆく人々の颯爽とした姿も、世界遺産であるモンサンミッシェルの荘厳な佇まいも、全てが美しいのです。

今回で4度目になるパリ散策は、ぽつぽつと続けていたフランス語学習の効果もあり、コミュニケーションも比較的スムーズで、ストレスフリーな旅でした。 自由に旅を満喫し、心に大きな余裕が生まれたこともあり、今回は今迄と違った視点でフランスを眺めることができました。

温かいワインにスパイスやフルーツの入った「ヴァンショー」。

温かいワインにスパイスやフルーツの入った「ヴァンショー」。

フランスでは週35時間労働が義務付けられているそうで、土日はほとんどの店が閉まっています。しかも夏だけだと思っていたバカンス(約1カ月位の休暇)が、冬にもあるという事を知り、今回の1週間の休みを必死でとった私は、ふと気が遠くなりました。(ちなみに冬のバカンスはスキーに行くのだそう)

じゃあフランス人は一体いつ働いているの?と思わず聞いてみたくなりますが、それは野暮な質問なのでしょう。
カフェで、おじさん達がコーヒーを飲みながら、長い時間立ち話をしていたり、昼からワインを飲んでゆっくり食事をしている姿をみると、心底うらやましく思いました。

モンサンミッシェル内の美しい回廊。修行の場です。

モンサンミッシェル内の美しい回廊。修行の場です。

今回の旅では、「楽しむために人生はある」ということを徹底している彼らを眺め、さらにその先に今の自分の姿を眺めていました。

恵まれた環境の中で、些細な事に不満を感じている私。フランス人の生き方に憧れを抱きつつも、時間がたっぷりできると途方にくれる私。久々のフランス旅行から、せっかく良い刺激をもらったのだ。これを機に私も自分の心に掲げよう。

「楽しむために人生はある!」

花の個人レッスンで作成した大きなブーケです。

花の個人レッスンで作成した大きなブーケです。

 こちらも同じくレッスンで作ったバレンタインアレンジ。


こちらも同じくレッスンで作ったバレンタインアレンジ。

 

 

 

 

 

 

 

 

(2009/2/26 こまつ)