第48号 花屋の仕事

以前、フラワーデザイン教室に通って下さっていた生徒さんから、時々仕事に関する相談のメールを頂きます。彼女は多店舗展開している某人気フラワーショップでアルバイトとして働いています。先日の相談は、「他のアルバイトの人たちの頑張りについて行けない。夜の12時まで当たり前のように仕事をして、帰宅は毎日夜中の1時。仕事ぶりも社員レベルを要求される・・・」との事でした。

バラとチューリップを四角くまとめた花束です。配色がポイント。

バラとチューリップを四角くまとめた花束です。配色がポイント。

花屋の仕事は長時間労働、力仕事、不規則な生活はつきもの。立ちっぱなしだし、冬場の水仕事も当たり前。接客業なので、お客様のニーズを上手に掴むことも大切だし、そのニーズを形にする技術も必要。さらには植物の名前や特徴、育て方も頭に入っていないと、お客様に充分な説明はできません。

『花屋の仕事が勤まれば、他のどんな仕事でもこなせる』と言う人もいるくらい、ソフト面でもハード面でも鍛えられるのがこの仕事の特徴とも言えます。そういう意味では彼女の勤めるような職場は、決して珍しいとは言えないのかもしれません。そして更に、仕事に対する対価も他の職種に比べて、少なめなのが現状です。

5月からまたアロマテラピー教室が始まります!

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それなのに、どうして花屋で働くのか・・・。
私が初めて花屋さんでアルバイトとして働いたのは今から8年くらい前ですが、それはもう嬉しくて楽しくて、仕方がなかったです。どんなに大変な仕事でも、厳しい環境でも、一度もイヤだと思うことがなかった!・・・これは、本当に凄いことだと思います。花や植物が、そして花屋の仕事が好きな人にとっては、色々な悪条件もあまり関係なく、それよりもたくさんの植物に触れる楽しさのほうが断然上回っていると言えると思います。

世間の熱も冷めた頃、我が家にやってきたDVD。まさか4枚もあるとは!

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だから私は、夜の12時まで頑張って働く花屋さんのスタッフの気持ちもわかるような気がします・・・。みんな目標を持っていて、それに向かって一生懸命なのではないかと。苦痛も苦痛と感じないほど、仕事が好きなのではないか・・・そうでないと、働き続けられるはずがありません。

私に相談してくれた彼女も、花が大好きな人。仕事にすれば、「好き」だけでは乗り越えられないこともあるでしょう。職場との相性も人それぞれ違うと思います。どうか、彼女が早く自分の進むべき道をみつけて、100%の力で邁進できることを心から祈っています。

(2008/02/25 こまつ)