第241号 悲しき職業病

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気温が低い季節になり、ホッとしています。
ほとんどの生花は高い温度下に置くと早く開花して寿命が短くなるため、寒い冬の方が管理がしやすいのです。

そのため暖房の効いたお店や部屋に入ると「この気温では花が長持ちしないな」とか「このくらいならギリギリいけるな」と気温に対する花のもち具合を自然と考えてしまいます。

私自身も暖かすぎるより、ほんの少しだけ暖かい部屋の方が落ち着くという、すっかりそんな体質になってしまいました。

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第240号 伝統芸能にふれる旅

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数年前、南原清隆さんが佐渡島を旅しながら、世阿弥について熱く語るテレビ番組を見たことがきっかけで、一冊の本に出会いました。
「世阿弥最後の花」著:藤沢周

それまで世阿弥と言えば、父の観阿弥と共に歴史の教科書に出てきた人物で、日本の伝統芸能である能を作ったということぐらいしか知りませんでした。
しかしその本の中の世阿弥は老いてなお美しく、人々への優しさ、佇まいや能への情熱から、流刑された先でも老若男女を惹きつける、とても魅力的な人物でした。

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第239号 ゆっくり歩こう

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「タイパ」・・・タイムパフォーマンスの略、かけた時間に対する成果のことを指す

効率的に時間を使って仕事や家事をこなすことが、いつの間にか「自分の当たり前」になっていたこの頃。

自動食器洗浄機、ロボット掃除機2台、洗濯乾燥機をフル稼働させて、いかに短時間で多量のタスクをこなすか。何かを選ぶ時も無駄に時間をかけない、迷ったら効率の良さそうな方や失敗のなさそうなものを選ぶ。
そんなタイパ重視で長年やってきましたが、正直にいうと何だかとても疲れました。ただの自己満足にすぎないことに、やっと気が付けたのかもしれません。

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第238号 お疲れさまの甘いもの

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学生の時、定期テストが終わると、帰り道にコンビニエンスストアによってシュークリームとプリンを買うのが定番でした。

スイーツを一度に2個食べるのは、ダイエットを気にする女子高生にとって勇気がいることですが、頑張った自分へのご褒美としてこの時だけは特別でした。
今でも大変だった時や頑張った後は、つい甘いご褒美に手が伸びてしまいます。

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第237号 15年目のおかえり

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今年の6月。
最初にまず5羽が巣立ち、その後すぐにまた新しく5羽が産まれ、合計10羽のツバメの雛が、実家の軒先から飛んでいきました。

毎年繰り返されるこの光景も、なんと今年で15年目だそうです。
母はいつもこの時期になると、ツバメたちのために防護ネットを張り、足元には外敵の忌避剤の設置、玄関ドアの開閉は極力少なく、夜の玄関灯もこの時だけは点けず、ツバメファーストで過ごします。

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第236号 中古家具の魅力

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ここ半年くらいの間、アトリエに置くための収納家具を探しています。
できることなら、どこかで実際に使われていたアンティーク家具が欲しくて、様々な古家具屋さんのホームページを見ていますが、まだ希望に合うものが見つかっていません。

サイズはもちろん、風合いやコンディションなど、全て希望にあうものを中古家具の中から見つけるのは至難の業です。待っていれば買えるものではない、まさに縁が必要な買い物です。

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第235号 巨匠に学ぶ変遷の美学

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風薫る5月の平日。
急に仕事がオフになったので、ドライブがてら上野公園にある東京都美術館にひとりで行ってきました。開催中の「デ・キリコ展」がよく聴くラジオでいつもお勧めされていたのでちょうど良いタイミングでした。

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第234号 ハサミについて

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花屋の仕事道具と言えばハサミ。
花を切るための花ばさみと、ラッピング資材をカットする文具用ハサミの2種類を主に使い分けます。

性能や耐久性、また長く目にするものだからこそデザイン性も重視して選んでいます。

制作をスムーズに進めるために、使いやすいハサミは必要不可欠です。特に最近のラッピングペーパーは紙と見間違えるような薄いビニール製が多く、水をはじいてくれるのは有難いのですが、ハサミの刃がひっかかるとすぐに破れてしまうのです。

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第233号 赤い誘惑

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苺が旬を迎えています。
スーパーで見かけるとつい手に取ってしまうので、この時期、我が家の冷蔵庫の中はいつも甘い香りがたちこめています。

どうして苺はこんなにも愛らしいのか。
赤くてツヤツヤした実と、上にちょこんと乗った葉のコントラスト。
この赤と緑の組み合わせが、私たちの心を惹きつけるポイントのような気がします。

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第232号 チューリップの魅力

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まだまだ寒い日も多く、春が待ち遠しいこの頃。

花の市場は一足先に、春の花がたくさん並んでいます。
色とりどりのスイトピー、香りの良いヒヤシンス、ふんわりと長く咲き続けるラナンキュラス、アネモネやポピー。

中でもチューリップの存在感は大きく、本当にたくさんの品種が市場に並びます。可愛らしくもあり、また正反対の妖艶さもあり、色も姿も様々で、どれを買おうか悩むのも楽しいひとときです。

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