最近、休日になると「下町散歩」に繰り出します。
谷中、根津、千駄木付近を目的を持たずに、ただぶらぶらと街並を楽しみながら散策するのが、今一番の楽しみです。
先日は車に自転車を積んで浅草の親戚の家まで行き、そこから自転車で上野公園を抜けて谷中まで行ってきました。
このあたりは道が狭く、坂が多いので自転車があるととても便利です。(今は移動販売をお休みしているため、ワゴン車の中が空っぽなので自転車も簡単に積むことができます。)
途中、寄り道を繰り返しながら「不忍通り」を通って谷中のあたりまで行くと、古い建物がたくさん見えてきます。戦時中に空襲を免れた場所だけあって、有形指定文化財に登録されているレトロな家屋が静かに佇み、町全体が懐かしい雰囲気に溢れています。
さらに小さな道には個性的な古書店やカフェ、雑貨屋さんやギャラリーがたくさんあるのですが、どれも街の雰囲気にしっとりと馴染んでいて、とても素敵です。
私達も散策に疲れたら、小さな裏路地にある古本カフェに入ってのんびりコーヒーを飲み、途中の商店街で焼き鳥を買って公園で食べ・・・とゆっくり流れる時間を楽しんでいます。
新しいものはピカピカで美しいけれど、古いものにはそれにも勝る美しさが宿っているような気がします。長い時間を経たうえで滲み出てくる貫禄と言えば良いのか・・・新しいものには決して真似できない「静かな強さ」を感じて惹かれてしまいます。
毎回訪れるたびに、新しい発見や意外な出会いを与えてくれる町。
似たような道が多くていつも迷子になってしまうけれど、そのうち完全に極めてみたいものだと密かに企んでいます。
(2005/8/29 こまつ)