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四季旅人通信 季節の花のお話や、身のまわりの出来事などをコラム形式でお届けしていきます。ご意見・ご感想もお待ちしております。

第126号 ケンタのこと
今から約18年前。
地域情報誌に、柴犬の雑種の捨て犬をもらってくれませんか、という文言と子犬の顔が丸く切り抜かれた小さな白黒写真が載っていました。
私と妹はたった直径15ミリのその写真を見て、どうしてもこの犬が欲しくなり、父と3人で隣町まで車で迎えに行きました。
産まれてから2、3か月くらいのやんちゃ盛りの子犬が里親の家から飛び出してきて、何のためらいもなく私達の車に飛び乗り、そこから早18年。
すっかりおじいちゃんになったケンタは、今も実家で家族を癒し続けてくれています。

人間でいうと100歳以上だそうで、足腰は弱って自分の力ではほとんど歩くことはできません。おそらく耳もあまり聞こえていないけれど、目で人の動きを追うしぐさをするので少し視力はあるようです。排泄もうまくいかないことも多く、最近は犬用のおむつをして、タオルケットを敷いた上にのんびり寝転がっています。
写真:ケンタ
今年の春、公園で昼寝をする私とケンタ。

写真:プリザーブドリース
8月のレッスンはプリザーブドフラワーを用いて。

今年の冬に亡くなった父が主にケンタの散歩のパートナーで、年を重ねた男二人(正確には一人と一匹)がゆっくりしたスピードで歩き、時々立ち止まって二人で空を仰いでいる後ろ姿は笑ってしまうほど良く似ていて、ほのぼのした気持ちにさせてくれていました。

父が亡くなり、パートナーを失ったケンタ自身もここ数か月で歩くことが困難となりましたが、それでも愛らしいしぐさで悲しみに暮れる私達の心を今日も慰め続けてくれています。

若かりし頃、うっかり首輪のひもが外れてしまった時に近所のライバル犬の家へ一直線に飛んで行き、喧嘩を売っているケンタを必死の思いで引っ張って帰ってきたこと。

「おいでー!」と呼ぶと、近くまで来るのだけれど微妙に手が届かない位置で立ち止まってこちらを見ているので、我慢が出来なくて自分がケンタのそばに歩み寄ってしまうこと。
私が結婚する直前、記念を作るために家族とケンタで那須へ1泊旅行したこと。
この18年、いつも私達の傍らにはケンタがいて、幸せな気持ちを与えてくれています。

年老いた彼にとって、もうこの先は長くないことでしょう。
悲しいけれど心の準備をしておかないとね、と母や妹とは話しています。

いつか私自身もこの世から去る時がやってきます。でも、虹の橋のふもとで父とケンタが並んで立っている姿を想像すると、死への恐怖は和らぎ不思議と穏やかな気持ちになるのです。
そんな未知の感覚を与えてくれたかけがえのない存在に感謝し、最後まで側で見守っていきたいと思います。


(2014.8.26 こまつ)

写真:観葉植物の寄せ植え
観葉植物の寄せ植えのオーダーもお受けしています。

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