第258号 QCとKYT

花の仕事に就く前、一般企業で会社員として働いていた時に知ったQCとKYT。
業務時間外に活動を行うため、面倒だし嫌だなぁと思いながら参加していたのですが、会社を辞めて20年以上経った今、実はこの経験が今の仕事にとても役立っていることに気がつくことがあります。

企業にお勤めの方はご存知の方も多いかと思いますが、簡単な説明を。

QC活動=QC(品質管理:Quality Control)活動
複数名のグループになって、職場の問題点や課題をピックアップし、分析、改善をする活動。

KYT=(危険予知訓練:Kiken-Yochi-Training)
やはりグループになって、業務の中に潜む危険要因を話し合い、予測・対策して労働災害を未然に防ぐ活動。

継続して生産性を向上させ、かつ安全に業務を持続させることは、企業にとって非常に重要なことです。

そしてこれは大企業だけでなく、個人で仕事をする立場でも同じ。むしろ個人だからこそ、見落としたり惰性で続けてしまうことが多いので、より重要と言えるでしょう。

QC的な視点で日々の業務を見てみると・・・
・使用頻度の高い道具類(ハサミやホチキス)はどこに置くと使いやすい?
・消耗品が無くなって慌てないようにするには?
・請求書や領収書をミスなく短時間で作成するには?
・確認したい注文データがすぐにわかるようにするには?
・お客様との間のイメージのギャップを埋めるためには?

KYT的な視点の場合は・・・
・車の運転時、この交差点は見通しが悪いので気をつけよう。
・脚立に登って作業するときは安定性をチェックし、できれば2名以上で作業したい。
・使用済みのバケツを足元に置いたままにすると、つまづいて転ぶかもしれない。
・ハサミやフローリストナイフ等の刃物でどんな事故が予想されるか。
・どんな時に自分が体調を崩しやすいか。事前にできる対策は何か。

花屋の仕事は、オリジナリティのある美的感覚を磨く必要があります。奥が深く、簡単には答えにたどり着けない、だからこそ楽しくて面白いのだと思います。

一方で経営という視点に立ってみると、規模の大小にかかわらず、安定して継続させることが何より重要だと言えます。お客様が安心して商品を購入したり、教室に通ったりできるように、基盤をしっかり整えて信頼していただくこと。地味ですが、疎かにはできない部分です。

この両輪が整って、初めて仕事がうまく行くようになるのですね。

QCとKYTの概念は、この経営部分を底上げしてくれる大切な要素だと思います。会社員時代の経験を経て、今でも様々な業務の中でこれらを意識していることに、自分自身が一番驚いています。とても貴重な学びを得たことに感謝しています。

(2026.4.27 こまつ)