「タイパ」・・・タイムパフォーマンスの略、かけた時間に対する成果のことを指す
効率的に時間を使って仕事や家事をこなすことが、いつの間にか「自分の当たり前」になっていたこの頃。
自動食器洗浄機、ロボット掃除機2台、洗濯乾燥機をフル稼働させて、いかに短時間で多量のタスクをこなすか。何かを選ぶ時も無駄に時間をかけない、迷ったら効率の良さそうな方や失敗のなさそうなものを選ぶ。
そんなタイパ重視で長年やってきましたが、正直にいうと何だかとても疲れました。ただの自己満足にすぎないことに、やっと気が付けたのかもしれません。
あるとき妹に「お姉ちゃん、子供産んでから性格変わったよね。いつもバタバタしてて、なんて言うか・・・怖っ」と言われました。
そう、小学生の頃の通知表には担任の先生からのコメントで「のんびりしすぎている」と書かれて母が心配したことがあるくらい、本来の私はのんびりおっとりしている性格だったはず。
20代後半で起業し、仕事が忙しくなってきたタイミングで結婚。さらに仕事が増えた頃に出産をし、じわりじわりと日々の生活が私の性格を変えたようです。
そこからさらに10年。
タイパ重視も悪くないけれど、それによって見逃しているものの多さにも気づき、最近は意識的にペースダウンするようにしています。ゆっくりでいいや、と思えば気持ちもホッとするし、溜まっているように見えるタスクも意外と後回しでもよく、むしろ後でやった方が上手くいくことも多いのです。
自分が年齢を重ねたこと、子供が成長したことも、大きく影響しているのだと思いますが、今そんなふうに時間の捉え方を変えることができたのはとても良かったと思います。
立ち止まったり遠回りしてもいいじゃないか。
無駄なことの中に面白いことがあったり、くだらないことの中に人生の煌めきがあったりするのだもの。
そんなふうに鷹揚に構えて、これからの日々を過ごせたらと思います。
(2024.9.30 こまつ)