今年の6月。
最初にまず5羽が巣立ち、その後すぐにまた新しく5羽が産まれ、合計10羽のツバメの雛が、実家の軒先から飛んでいきました。
毎年繰り返されるこの光景も、なんと今年で15年目だそうです。
母はいつもこの時期になると、ツバメたちのために防護ネットを張り、足元には外敵の忌避剤の設置、玄関ドアの開閉は極力少なく、夜の玄関灯もこの時だけは点けず、ツバメファーストで過ごします。
時々実家に行くと、軒先を上から下まで覆っている防護ネットを手でよけて入らねばならないので大変なのですが、愛らしい雛の姿を見られると思えばお安い御用。
できるだけ自分の存在感を消して、抜き足差し足で室内に入ります。
最初はここまで厳重警備をしていたわけではないのですが、いつだったか大きなカラスが近くの電線から巣の方をジッと見ているのを発見したり、家族の不在時に蛇が木に登って巣を狙っていたとのご近所からの情報もあり、なんとかして守らねば・・・と色々調べた結果、今のような警備体制が整ったわけです。
ツバメたちはそれを知ってか知らずか、毎年季節になると賑やかに帰ってきて、そして巣立ちの時は親鳥も雛たちも全員で、家の前で旋回しながらピーピーと鳴いて、別れの挨拶をしてから飛んでいくそうです。(母談)
まだ飛び立つには早すぎた雛が巣から飛び出て、トゲだらけのアロエの葉にとまっていてヒヤヒヤしたとか、毎年なぜか巣を上方に増築するので、そのうち天井についてしまうのではないかとか、エサをもらうのに消極的な雛の生育状態を気にしていたりとか、母もなんだか忙しそうです。
毎年我が家にあたたかいエピソードを運んでくれるツバメたち。
どうか元気で、また帰ってきてね。
(2024.7.29 こまつ)