第193号 草加松原の魅力

金木犀の香りが街をオレンジ色に染め上げる季節。
嬉々として自転車に乗り、1年に一度の甘い香りを逃すまいと深呼吸しながらあちこちへ出かけています。

草加に越してきて7年。
近隣はサイクリングや散策に適した場所や、古い建物をリノベーションした店舗等も多く、予想以上に住みやすくて気に入っています。

都心へのアクセスが良い割に、風情のある景観が多く残っており、古いものを保護して次代へ引き継ごうという気概が伝わってきます。
特に草加を代表する景観「草加松原」は「おくのほそ道の風景地」の一群をなすものとして国の名勝に指定されるほどで、大きな松の並木は江戸時代から日光街道の名所として親しまれてきたそうです。

毎年これからの季節、千本松原とも呼ばれる沢山の松1本1本に、藁でできた「こも」が巻かれます。その姿が何とも風情があり、また市民の松原への愛情を感じるのです。

駅を挟んで反対側には「獨協大学」があり、朝は沢山の学生さんが列をなして歩いています。土日は社会人向けのオープンカレッジが開講され、以前は私も英語とフランス語を履修していました。獨協大学は外国語教育が充実しているだけあり、その社会人講座には語学を学ぶ50代、60代の方が多く、尽きない学習意欲に大きな刺激を受けました。

広いキャンパス内は綺麗に整備されていて、時々警備員さんに許可をもらって、休日に家族で中を散策しています。敷地内は花木も多く、その季節ならではの花が楽しめるのも魅力です。

ゆっくり少しずつ深まる秋。
時間をみつけて、これからも楽しく街中を散策したいと思います。

(2020.10.5 こまつ)

松尾芭蕉像

 

松並木

 

綾瀬川