第183号 命懸けで菓子作り

先日、片づけをしていたら子供の頃に愛読していたお菓子作りの本が出てきました。

懐かしさに包まれながらページをめくっていたら、久しぶりにお菓子を作りたくなり、今話題の「バスクチーズケーキ」を作ることに。

ウェブサイトや雑誌で見かける本格的なバスクチーズケーキはすごくお洒落。(コンビニで見かけるものとは結構違うのです)
表面は真っ黒こげで、とろりとした中身。そして茶色いオーブンシートがケーキの周りを高く囲っていて、それが手作りの素朴さを醸し出しています。
お洒落のポイントはこのオーブンシートだ、と思い早速購入してきました。

帰宅してケーキ種を作り、シートを敷いた型に入れ、焦げを作るためにオーブンの上段に入れてあとは焼き上がりを待つだけ。しかし10秒もしない間に、キッチンに焦げ臭い匂いが・・・。

オーブンの中をのぞくと、そこはまさに火の海になっています。
高く飛び出したオーブンシートが、オーブン上部の熱線に触れて発火してしまったのでした。

慌ててオーブンの扉を開けたら、空気が内部に入ってさらに激しく燃えだす始末。「・・・どうしよう。」

状況に気が付いた夫が、「オーブンがだめになっちゃうんじゃない?ケーキに水かけちゃえば?」というけれど、この期に及んでオーブンもケーキもどちらも救いたい私。

恐る恐るオーブンの扉を開け、燃え盛るケーキを取り出し、近くにあった大きな布巾をかけて、無事鎮火となりました。
ケーキ種の上に散らばった黒焦げのオーブンシートをスプーンで丁寧に取り除き、他の型に移して焼き上げ、何とか終了。

怖くなっていつも通りに焼いたので、いたって普通のチーズケーキになってしまいましたが、それなりに美味しく頂きました。

自分のそそっかしさを反省しつつ、普段と違うことをする時は細心の注意を払うこと、と心に強く刻んだ一日でした。

(2019.11.23 こまつ)

左は妊娠中に狂ったように焼いていたパンのレシピ本。