第163号 アンラッキーの後は

真夜中に、それは突然やってきました。
もう何十年も経験したことのない痛み。
睡魔を一瞬で吹き飛ばすほどの、強烈な疼き。

歯が痛い!

定期的に歯科検診に行っているので、虫歯になっても初期段階で治療をし、痛みを感じるほど酷くなることはなかったので、それは本当に久しぶりでした。

以前から親知らずに多少の違和感を感じていて、虫歯になっていることは承知していたので、仕事が落ち着きそうな2週間後に抜歯の予定を入れていましたが、それより早くXデーがやってきてしまったのです。

歯が痛いって、こんなに辛いものなのか。
歯科治療が確立されていなかった大昔の人は、どうやってこれを凌いだのだろうかと考えながら、真夜中に鎮痛剤を探しに布団から出たのでした。

翌日、私の親知らずは手際よく数分で抜歯され、顔が腫れることもなく、何事もなかったかのように仕事に戻りました。

心の準備をする時間がなかったけれど、まぁ大事に至らなくて良かったなぁ、でももうちょっと虫歯が頑張って待っていてくれたら、全て予定通りだったのになぁと不運を嘆いたのでした。

不運だ、と思うと、不思議とそれは続くものです。

久しぶりに平日に少し時間ができたので、買い物をしようと車で片道40分ほどのデパートに向かったところ、その日は滅多にない定休日。
肩を落として帰路に就くも、近道だと思って入った道路は事故渋滞。
やっとのことで自宅に帰り、もう懲り懲りだと思いながら郵便物を開けていたら、DMの端で指を切りました。

そしてその数日後、今度はお腹が痛くなり、なかなか治らないので病院に行ったところ、盲腸と診断されました。
初期段階だったため、抗生剤の点滴と投薬で治療することができましたが、ここまで不運が続くと「次は何だ。何でもこい!」という心境になってきます。

人にはバイオリズムがあるといいますが、今月はかなり低空飛行な1か月でした。

でも幸運と不運が人生の中に散りばめられているのであれば、最も仕事が緩やかな2月にまとめて不運がやってきたのは良かったのでは。
いやむしろ歓迎すべきことなのかも。

神様、たくさんのアンラッキーをありがとう。
来月以降は、どうか溢れんばかりのラッキーをお願いします。

(2018.2.28 こまつ)

最後は神頼み。