第154号 新しい小さな相棒

「風薫る五月」というフレーズ。
緑が豊富でさわやかな風が通り抜ける様子が、この一言からイメージできる素敵な言葉だな、と思います。

この梅雨入り前の季節が私は大好きです。
桜が咲き終えた後、他の花々がリレーのように咲いていく様子は見事。
街路樹のモクレンやハナミズキ、ライラックにハナズオウ。迫力満点のマロニエやバラ、楚々とした藤の花も、街を明るく染めるキリシマツツジも本当に美しかったです。

今はちょうど、梅の実が黄色くなって落ちていたり、枇杷の実がまだ小さいけれど鈴なりになっていますね。

最近、我が家に小さな自転車が仲間入りしました。
タイヤも本体もコンパクトで、室内に置いても気にならないタイプの自転車を探していたのですが、色々考えた結果「tokyobike」の一番小さい型を選びました。
夫の自転車に息子のチャイルドシートがついているので、最近は自転車に乗って家族でサイクリングを楽しんでいます。

車では行きにくい公園やレストラン、パン屋さんに立ち寄り、裏路地の住宅街をスイスイ走るのは何とも爽快な気分です。そして何より、車に乗っている時には気が付がつかない、季節の花を発見し、花や風の匂いを感じることができるのは、自転車の醍醐味だと思います。

晴れて気持ちの良い先日、いつもは車で行く近所のスーパーに、一人でリュックを背負って自転車に乗って行きました。
(自転車にはカゴがまだついていません)

その日はちょうど特売日。大きな葉っぱ付きの大根が安い!と意気込んで買い物かごに入れ、牛乳と醤油も買っておこう、明日の食パンも・・・といつものように買い物を済ませて、いざリュックに詰めようと思ったら全然入らない。

結果的にリュックの上部から、大根の葉が飛び出た状態で自転車に乗るハメに。
でも帰り道に突然暴漢が現れたときには、大根の葉をひょいっと掴んで取り出し、ちょっとした武器にもなるなぁ等と下らないことを考えながら、間抜けな格好で帰宅しました。

道中、知人に会わなかったのが何よりの救いです。

(2017.5.30 こまつ)

とても軽量で女性でも乗りやすいです。

ライラック(紫)はブーケを品よくまとめてくれます。