第102号 名著へのアプローチ

水曜の夜、NHKで放映されている「100分de名著」という番組が、最近のお気に入りです。

暑い夏、植物が元気をくれます。ユッカ バリエガータ。

暑い夏、植物が元気をくれます。ユッカ バリエガータ。

名著と呼ばれる本を、タイトルは知っているけど読んだことがないという方はきっと多くいらっしゃるでしょう。小難しい内容だろうという先入観で遠ざけてしまったり、読もうとしたけど途中で挫折してしまった…という方は多いはず。実際に私もそのひとりです。

この番組は25分×4回の放送の中で1冊の名著を読み解いていきます。ストーリーをアニメーションで表現したり、その本について精通した大学教授などのコメンテーターの方が解説をしてくれるおかげで、難解な内容も身近に感じることができ、毎回引き込まれます。

就寝前は軽い文庫本が最適。

就寝前は軽い文庫本が最適。

先日は、カフカの「変身」、紫式部の「源氏物語」が取り上げられていました。
何となく知っているけど、詳しくは知らない本の中身がわかるにつれ、実際にその本を手にとって読んでみたい、という気持ちにさせられます。

また過去に読んで、今なお心に最も深く残っている一冊、フランクルの「夜と霧」もここで取り上げられていて、別の視点でこの本に再び触れることが出来たのは、とても感動的でした。

最近、お客さんの娘さんに送った絵手紙です。

最近、お客さんの娘さんに送った絵手紙です。

最近、私が就寝前に読んでいるのは夏目漱石の「こころ」です。まさに名著と呼ばれるこの本は子供の頃に一度読んでいます。しかし今、大人になってから、つまり人生の中で様々な心の動きを経験した後に触れることで、当時はわからなかったこと、気が付かなかったことを発見し、より興味深く読み進めています。

今後この「こころ」をはじめ、他にも沢山の名著を番組で取り上げてもらえたら嬉しいな、と思っています。

(2012.8.30 こまつ)