第80号 母と娘、秋のパリを歩く

スケジュールの都合で、いつも真冬にしかパリを訪れた事がない私にとって、秋に旅行するのはひとつの憧れでもありました。先月末、母と妹との気ままな三人旅を満喫してきたので、ここでご紹介したいと思います。

私はまた現地でフラワーレッスンを受講しました。本物のブドウを使ったブーケ。

私はまた現地でフラワーレッスンを受講しました。本物のブドウを使ったブーケ。

こちらもレッスンにて作成。大輪のダリアとバラのアレンジメント。

こちらもレッスンにて作成。大輪のダリアとバラのアレンジメント。

母は今回が初海外旅行にして、初パリ。出発前から「旅先で着る服は、これにしようかな~?」という話に付き合わされる事、たびたび。準備も存分に楽しんでいるようで、微笑ましくもありました。

出発当日は、直行便とは言え12時間も飛行機に乗るのは体力的に大丈夫かな…との懸念もありましたが、機内食も残さず平らげ、ぐっすり眠って、パリの空港に着いた頃にはエネルギーがチャージ出来ていたようで、妹と顔を見合わせて驚きました。

有名店ラデュレのマカロンも、バックの中で潰れて悲惨な姿に。

有名店ラデュレのマカロンも、バックの中で潰れて悲惨な姿に。

その後も「セーヌ川沿いを歩いてみたい」、「美味しいフランスパンやクロワッサンが食べたい」、「ルーブル美術館のモナリザが見たい」、「カフェで美味しいコーヒーが飲みたい」等の要望にこたえ、パワフルに歩き回るも、毎日午後3時位になると充電が切れ始め・・・。

3人でホテルに帰って、母はそのまま就寝(笑)。私と妹は、また街歩きに繰り出すという、呑気な楽しい旅でした。

私自身は今回5度目のパリという事もあって、大体の観光名所には行きつくしていたので、ガイド役として二人を案内しました。

初めてオペラ座の中にも入ってみました。荘厳の一言。

初めてオペラ座の中にも入ってみました。荘厳の一言。

振り返ってみると、私の今までの旅は、目的に向かって一直線に突き進み、途中は早足で通り過ぎる事が多かったように思います。

今回は、ノートルダム寺院の前でマロニエの実(栗にそっくりだけれど食用できません)を拾ったり、色づいた木の葉をポケットにしまったり、ジェスチャーでフランス人とコミュニケーションをとる(!)母の姿に、「こんなパリの楽しみ方もあるんだなぁ」と、感心してしまいました。

 

いつもなら地下鉄とバスで移動するルートも、今回は母の事を考えてタクシーを使いましたが、運転手さんとのフランス語の片言のやり取りも楽しく、心が温まる素敵な思い出になりました。

美術館巡りも、エッフェル塔に見とれるのもいいけれど、「ライブなパリを味わう」って、本当はこういうことかも…と、母の楽しむ姿を通して気がつく事が出来ました。

パリから帰って、ますます元気になったと職場で噂になっているという母。特に今まで海外旅行に興味はなかったのに、「次はスイスやハワイも行ってみたいわねぇ。バリ島もいいねぇ。」との事。また、皆で元気にのんびりと旅が出来たらいいなと思います。

(2010.10.22 こまつ)