第52号 筆まめになる

メールでのコミュニケーションが主流の昨今。
そんな中で、自筆の手紙を頂くのは、やっぱり嬉しいものです。私も仕事柄、手紙を送る機会も、また頂く機会も比較的多いほうだと思います。

最近頂戴した葉書。

最近頂戴した葉書。

じっくり腰をすえて一言一句を練りながら書くというよりは、思いついたことをサラサラと文字にしていくので、時に支離滅裂な文章のときもありますが、その方が素直な感情が文面を通して伝わるかな・・・と思い、いつも気軽に書くようにしています。

今まで便箋や封筒はシンプルなものを一つ用意して使い続けていましたが、たまたま立ち寄った銀座の「鳩居堂」で様々な種類のオリジナル便箋をみつけ、その美しさに釘付けになりました。

便箋の左下に店名を印字してもらいました。

便箋の左下に店名を印字してもらいました。

なかでも強く心を惹かれたのは「朱雀」という、横長で小ぶりの便箋でした。
和紙に赤色の罫線が、何とも可愛らしいその便箋は、まだ郵便番号制度ができる前から作られているものということで、

おそろいの封筒には郵便番号を記入する枠がありませんでしたが、それもまた個性。気に入ったので、「四季旅人」の名入れもお願いし、世界で一つの「四季旅人オリジナル便箋」が完成しました。

和紙でありながらペン先が紙に引っかからないのも気に入っています。

和紙でありながらペン先が紙に引っかからないのも気に入っています。

店頭や電話でいろいろと相談に乗って下さり、「この罫線なら、ペンのインクは黒のほうが美しいですね」と丁寧なアドバイスも下さった鳩居堂の店員さんに、完成したばかりの便箋で早速お礼状をお送りしたところ、お返事のお葉書を頂戴し、便箋を介してそのような交流を持てたことが、とても嬉しく幸せなことに感じられました。

ご結婚祝いのアレンジ。3種のバラに、房すぐりという実を入れています。

ご結婚祝いのアレンジ。3種のバラに、房すぐりという実を入れています。

素敵な便箋がたくさん手元にあるので、これからはより「筆まめ」に。ペンをとって便箋に向き合う「心のゆとり」を大切に過ごしたいと思います。

(2008/06/26 こまつ)