第27号 粋を感じる

今年の母の日も、沢山のご注文を誠にありがとうございました。宅急便で送る花に添付するメッセージを代筆しながら「受け取ったお母さん、きっと喜ばれるだろうな」と考え、多忙な時期ではありますが、温かい気持ちになれたひとときでした。

母の日を終えてちょうど1週間後、東京浅草の三社祭に行ってきました。

お神輿の先導でやってきた天狗。一本歯の下駄をはいて歩いていました。

お神輿の先導でやってきた天狗。一本歯の下駄をはいて歩いていました。

鳶(とび)のシンボル、「まとい」の絵の半纏(はんてん)。町会の半纏などを着ていないと本神輿を担ぐことはできません。

鳶(とび)のシンボル、「まとい」の絵の半纏(はんてん)。町会の半纏などを着ていないと本神輿を担ぐことはできません。

四季旅人の河原の親戚が、浅草に住み鳶の仕事をしていることもあって、昨年も見物に行っていましたが、今年は意を決してなんとお神輿まで担いできました。

埼玉の静かな街で育った私にとって、町内のお祭りといえば近所の公民館に数件の屋台が出ているというイメージ。
はちまきを巻いたおじさん達を見ても「あぁ、どこかでお祭りでもやってるんだね・・・」という程度。

もともと荒々しいことも好きではないので、「三社祭に行こう」と誘われても特に気乗りするわけでもなく、母の日も終えたことだし屋台でビールでも飲もうかな・・・という感覚で出かけてきましたが、いざ衣装に着替え、熱気に溢れたお神輿を見ていたら、「私も担ぎたい」という熱い気持ちに。

沢山の人に囲まれている昼のお神輿。

沢山の人に囲まれている昼のお神輿。

クライマックスのお神輿の表情は、昼とはまた別の顔です。

クライマックスのお神輿の表情は、昼とはまた別の顔です。

「宮入り」というお祭り最後の夜の、最大のクライマックスで、お神輿を担ごうと殺気立った人々に混じり、足を踏みつけられ揉みくちゃにされながら、約20秒位お神輿を担ぐことができました。

・・・とは言え、実際はお神輿の揺れるリズムに乗れず、ただ肩を棒で強打してアザを作っただけではありましたが。

お祭りであんなにも熱くなれる。(実際にお神輿を担ぐポジション争いで男の人同士が殴りあったりしている) 東京下町の粋を存分に楽しんだ一日でした。
(2006/04/28 こまつ)